インプラント治療をしてもらう男性

インプラントの歴史や寿命について

虫歯や歯槽膿漏、外傷などの理由で歯を失った場合の治療法として、インプラントによる治療は選択肢として随分定着してきました。
このインプラントという技術は、どのぐらい歴史があるものなのでしょうか。

インプラントの歴史について説明する医師時代は60年以上さかのぼります。
1952年にペル・イングヴァール・ブローネマルクというスウェーデンの医師により、チタンを骨に埋め込むと拒否反応を起こさず結合する現象が発見されました。
これを人工歯根として応用したのが現在のデンタルインプラント治療の元となっています。
現在と同じスクリュー形状をしたチタン製の人工歯根の臨床応用が開始されたのは、1965年のことです。
彼が開発したブローネマルク・システムは、現在では世界的なシェアを誇るインプラントシステムとなりました。

ではインプラントの寿命は何年なのでしょう。
インプラントの歴史は先ほどのとおりまだ50年程しかなく、その寿命を正確に判定できるほどの年月を経ていないといえます。
このことから、寿命は数年後の生存率で表現されます。
インプラントは手術後、10年後の生存率は90~95%です。
ブリッジが10年後50~70%の生存率であることを考えると、信頼性の高い治療法といえるのではないでしょうか。

しかしこの生存率は歯周病や噛み合わせなど、様々な要因によって大きな差が出ます。
どのようなことに気をつければ、寿命を延ばすことができるのでしょうか。

まず、寿命を縮めてしまう一番の要因は歯周病です。
インプラントはその構造上清潔に保つことが難しいうえ、天然歯に比べ歯周病になるリスクが高いといえます。
インプラントの場合に起こる歯周病をインプラント歯周炎といいますが、この歯周炎は一般的な歯周病に比べ歯茎からの出血や痛みが少ないことから自分では気づきにくく、進行するスピードも10~20倍も速いのです。
そのため歯周炎が起こらないよう、定期的な検診などによる徹底した管理が不可欠といえます。

クリニックにおける定期検診では、噛み合わせの調整も行われます。
これは、一部の歯に過度な負担がかからないために必要なケアとなります。
そして毎日の丁寧な歯磨きなど、自宅でのセルフケアももちろん重要です。

このようにインプラントの生存率を左右するのは、日々のセルフケアとクリニックでの定期的なメインテナンスです。
インプラントは正しいケアによって10年間以上、十分機能させることができます。
今ある自分の歯を守るためにもクリニックでのメインテナンスを受け、適切なセルフケアを心がけましょう。